Scrapdiary

DesigningとEngineeringの架け橋

ピアノはもっと生活にとけ込める - YAMAHA「key between people」

読まれずに積んであったNIKKEI DESIGNに目を通していたところ、もし発売したら本気で購入を検討したいものがあった。ネタとしては古くなるが、YAMAHAのプロトタイプを集めたデザイン展『Keys』での記事にそれは掲載されていた。

「key between people」というプロトタイプ。ピアノをダイニングテーブル調に仕立てたデザイン。これは盲点だったし、ありそうでなかったものだと思う。ピアノという成熟製品であってもまだ素晴らしい可能性を秘めている事に素直に感動してしまった。

まるでテーブルのようなキーボードです。
聞く人はコーヒーを飲みながら、演奏者の周囲に気楽な気分で座ることができそうです。
さらに演奏者と聞く人の距離がとても近くなるのでお互いのコミュニケーションも促進されると思います。

デザインのコンセプトが素晴らしい。先人のご指摘通り、ピアノを弾ける人は誰かに聴いて欲しいし、ピアノが聞こえてくれば耳を傾けたくなる。プレイヤーとリスナーのコミュニケーションを見事にデザインしている。
何より狭い日本の住宅事情にマッチしている。この点への言及はなかったが「ピアノは欲しいが置く場所がない」という潜在ユーザーは結構多いのではないだろうか。ダイニングテーブルがピアノに早変わりして演奏が始まる・・・なんて豊かで贅沢な経験なんだろう。
ピアノをまったく弾けない自分は常々習いたいと思っているので、そういうニッチな層にもアプローチできる素敵なピアノになるのではないでしょうか。是非ブラッシュアップして商品化までこぎつけて欲しいデザインです。