Scrapdiary

DesigningとEngineeringの架け橋

ちょっとした奇跡


以前バンドを組んでいた時のボーカル兼ギターがウチに遊びにきた。昼間から酒など軽くあおりつ、今アコギで作っているというデモを2〜3曲聞かせてもらった。曲を弾き終わると「アコースティクで一緒にライブを一度やろう」と誘ってくれた。もちろん音楽への興味は尽きてはいないけど、バンドが自然消滅して以降まともに楽器とは向き合ってないし腕や才能には正直ほとほと自信が無い。無意識のうちに自分の中でいくつも言い訳を考えていた。でもわざわざ出向いて来てくれたってことは何かしら彼の中で思いがあってのことだと気付き快諾することにした。この機会が彼にとって心地よい「逃げ場」にならないように、そして自分は彼の才能に頼り過ぎないようにしようと決めた。岐路についた彼はその後、バンドの元ドラマーと偶然にも遭遇したらしい。ドラマーから電話が鳴る、「聞いたよ、俺もその件に参加させてもらう事にした」と。小さな一歩と小さな奇跡が重なり、バンドが再結成することになった夜だった。

不慣れなアコギ、これは本格的なリハビリが必要そうだ。こんな日記をネットに綴っているくらいなら、本当は楽器に触れた方がいいだろうな。物事に真剣に向かい合う姿勢、自分が何者だったのか、何を目指していたのか、思い出した。一つ小さな暴動起こしたい気分だ。社畜だか茹でガエルだか、自分自身を飼い慣らしてしまうとそんな気持ちすらなくなってくる。『マジックアワー』を観ながらそんなことを想って過ごした。